イラスト教室の先生の”プロ”の言葉

心理カウンセラーの八納慧果(やのうさとか)です。
9歳の娘は最近、とても楽しそうに、イラストを描いたり、好きな漫画家の絵をトレースをしています。時間があれば、ずっとやっています。
その姿を見た建築家の主人の「やり始めた今、しっかり基本を知っておくのがいい」という考えから、家の近所のカルチャースクールに『イラスト画教室』があるのを見つけ、体験に行くことになりました。私自身、このような教室に通ったことがないので、娘と2人で「ドキドキするねー」と言いながら、体験しに行きました。娘は自分が描いた女の子のイラスト画を持参しました。
女性の先生(プロの漫画家さん)は「絵を描くのが好きなのね」とおっしゃった後で、次にように聞かれました。
「漫画を描く上で、一番大切なのはなんだと思う?」
なんだろう? 顔と体のバランスかな?線の太さ、細さ?色塗り??娘も何かわからないようで、答えに詰まっていました。
すると、先生はおっしゃいました。
「絵を上手に描くことじゃないの。一番大切なのは、『どんな女の子にしようか?』と設定すること。娘ちゃんが描いたこの女の子はどんな性格かな?活発な女の子?おとなしい女の子?」
娘は考えてもいなかったようで、首を傾げていました。
「例えば、活発な女の子なら、スカートの丈はもっとも短くなるよね。髪の毛もショートカットかな。もし、おとなしい女の子なら、スカートの丈は長くて、髪の毛も長くなって、きちんと結んでるかな。自分が描きたいものも描くっていうより、見る人が『この女の子は活発な子なんだな』『この女の子はおとなしいんだな』とわかってもらうことが大切なの」
と先生はおっしゃいました。
その他にも、
・その絵を見ただけで、セリフがなくても、「季節は冬」とわかってもらうために、背景を雪の結晶にする、カラーも寒色系にする
・必要なのは根気。同じ絵を何度もなんども描く。漫画家って、それを延々と続けられる人
・最初は、気に入った絵をひたすら真似る。真似がうまくできるようになると、自分のオリジナルが描けるようになる
など、「なるほどー」と感じることが満載で、その奥深さに感銘を受けました。
小学3年生の娘に、「プロとはなんぞや」について、真剣に語ってくださった先生。娘に「難しかったかな?」と問われて、娘も「うん、、」と答えていましたが、いま、すべてはわからなくても、いいのだと思います。
帰り道、娘に「娘ちゃん、ママを漫画の世界に連れて行ってくれて、ありがとうね」と伝えました。
娘は、月に2回、この教室に通うことを心待ちにしています。